花豆を植えてすぐに雨が続いたため、生育が心配でしたが、
暖かくなり始めると豆は成長して、つるも出始めてきました。
花豆は竹につるを巻いてあげて、伸長するように誘引させなくては(導いてあげなくては)いけません。
今回はそのための作業、「つる上げ」について紹介します。
つるについて
花豆のつるは、隣にに竹があると自然とつるが巻き付いていきます。
時々、横に伸びすぎたりして巻き付いて欲しい隣の竹ではない竹に巻き付いている場合もありますが、
ほとんどがお利口に巻き付いています。
作業をしながら、「これ、授業で習ったよな~。なんとか運動って言ったような・・・」と、
考えていました。
しかし、思い出すことが出来なかったので調べてみました。
まず、つるが巻き付く習性について
接触屈性とは、植物体が硬い物体に接触すると起きる成長運動を接触屈性と呼ぶ。ツル性植物の巻きひげの接触屈性は代表例。巻きひげは枝・葉身・葉柄・小葉・托葉・根などが変態したもの。
ア)若い巻きひげは先端を不規則に動かしながら伸長する。これを回旋転頭運動という。巻きひげが支柱などの物体に触れると、数分以内に接触した側の細胞は収縮を始め、反対側の細胞は急速に伸長を始める。その結果、巻きひげは支柱に巻き付く。
引用:NPO法人 帆柱自然公園愛護会 http://www.hobashira-aigo.jp/6_hakase/dangi/dn_33.html
参考:日本植物生理学会HP 植物QA https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=2009
これで、自分の中のモヤモヤが解消しました。
しかし、謎はまだあります。
竹に巻き付いているつるは不思議なことに全て左向き、半時計周りに巻き付いています。
不思議に思い調べてみると、下のようなことが分かりました。
蔓はほとんどの場合、茎が進化したもので、その巻き付く方向は植物種により右巻きか左巻きのどちらかに遺伝的にきまっています。
巻き方向の左右性は、植物の生育条件や生育場所(北半球や南半球)には影響されない、その植物種固有の性質です。
さらに、詳しい仕組みは以下のようです。
伸長している植物細胞では、細胞膜の内面にへばりついている微小管(表層微小管と呼びます)が
セルロース繊維と同じ方向に並んでいることが解り、この表層微小管が細胞膜を隔てて、
細胞壁のセルロース繊維の並び方を決めている、すなわち細胞の伸長方向を決めていると考えられるようになりました。(以下、省略)
すなわち、細胞が右または左に傾いて伸長するのは、表層微小管の並び方によって決められている可能性が強いことが解ってきました。
引用:植物生理学会HP 植物QA https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?
つる上げについて
引用:るべしべ白花豆くらぶHP http://shirohanamame.jp/
上手く巻き付くことが出来ていないつるを手作業で、1つ1つ巻き付けていきます。
専用のテープを使い、伸びているつるを花豆の習性に従い、左回りに巻いて留めます。
逆らって逆回りである右回りで巻き付けると、その後自然と取れて地面につるが落ちてしまうそうです。
植物ってすごいですね。
まとめ
以上、花豆のつる上げについてでした。
植物を育てるには、色んな習性なども知らなくてはいけないなーと、勉強になりました。
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