少し前に、ビート(甜菜)を収穫しました。
ビートは砂糖の原料ということで、自分でも砂糖が出来るのかと思い、
少しビートを戴き、作ってみました。
まず、生で食べられるのか?
調べたところ、
甜菜は生でも、加工された状態でも食卓に上ることはありません。
根を生で食べると、甘い味があり口当たりは良いのですが、あくが強く、土臭いと形容される不快な後味が残ります。
煮込んだ場合には煮汁があくで黒ずみ、根には残ったあくによる土臭さがあり、やはり食用には向きません。
日本甜菜製糖株式会社 https://www.nitten.co.jp/eating.html
実際に食べてみたところ、最初は甘いですが、あとから口の中にえぐみが残ります。
また、お腹を壊すという話も聞きました。
と、いうことで食用には向きません。
作り方
調べてみたところ、2つの方法がありました。
①灰で不純物を沈殿させる方法
ビートを刻み、お湯で砂糖を煮出して、木灰を加えて不純物を沈殿させ、その上澄みを煮詰める。
詳しくは、こちらより https://www.nitten.co.jp/make.html
②アクをひたすら取り続ける方法
ビートを刻み、お湯で温めて、アクを取り除きながら煮詰める。
詳しくは、こちらより https://cookpad.com/recipe/1420360
やり方は異なりますが、どちらも、ビートから出る不純物(アク)を取った蜜を結晶化させることで、砂糖にするということです。
今回は、灰がなかったので、②のやり方で作ってみました。
①ビートを切る
ビートの皮を厚めにむき、1cm角のサイコロ状に切る。
②ビートを温める
大きな鍋に入れた70℃のお湯にビートを入れて、お鍋を毛布や厚手のタオルで包んで1時間置く。
③ビートを取り出し、煮詰める
ザルに通してビートを取り除き、残りの汁を強火で煮詰めていく。
アクを取りながら1時間ほど煮詰めていくと、トロトロして水あめのようになってくるので、
弱火にして更に煮詰めていく。
④さらに、かき混ぜる
色が白っぽく変わったら、お鍋を火からおろして、ぐるぐるとかき混ぜ続ける。
⑤結晶化させる。
固まり始めたら、サランラップを敷いたお皿の上に移す。
固まったら好みの大きさに割る。
完成!!
レシピ通り出来たら、このように砂糖となるはず!
引用: ビート(甜菜)で砂糖を作る! by 北海道ファーマー
・・・しかし、実際に出来たものが下の写真です。
あれれ・・・想像と違う。
おそらく、煮詰めるのが足りなかったのかもしれません。
でも、シロップにはなりました。
味は、甘いけどただの砂糖や蜂蜜などとは違う独特な味がしました。
ホットケーキにかけて食べました。予定とは違いましたが、おいしかったです。
実際
Qビート1個から、どのくらいの砂糖が出来るのか?
A.170g前後
ビート1個の重量は約1,000gあります。
前述したように、ビートの糖分は約17.0%ですから、ビート1個から170g前後の砂糖を製造できます。
この量は、ほぼコップ1杯分の砂糖に相当します。
日本甜菜製糖株式会社 http://www.nitten.co.jp/sugar1.html
Q.売られている砂糖は、本当にビートを使っているのか?
A.使われている。ただし、北海道の砂糖の場合が多い。
実家の砂糖は、下の写真のように
サトウキビとビートで出来た原料糖です。
しかし、北海道の砂糖はビートだけで作られています。
パッケージの絵もビートです。
同じ会社のモノじゃないため偶々かもしれませんが、ビート100%の上白糖より、精製糖の方が見たことある気がします。
日本甜菜製糖株式会社HP http://www.nitten.co.jp/product.html
スズラン印の上白糖も、左の赤のみのパッケージより、右の赤と青のパッケージをよく見る記憶があります。
Q.ビートのシロップは売っているのか?
A.売っている
引用:北海道ビート黒糖株式会社HP
網走市の北海道ビート黒糖株式会社が販売しています。
甜菜(ビート)と天才がかかっていて、「天才ビートくん」として販売されています。
偶然、少し前にTVで取り上げられていました。
このシロップは食べたことがないので味は分かりませんが、
自分で作ったモノと同じ味だったらシロップとしては上手くできたと言えるのかな?
まとめ
ビートから、砂糖を作ってみました。
やってみたら砂糖にはならず、シロップになってしまいました。
しかし、これはこれでおいしかったので良しとします(笑)
煮詰める温度が高くて飴になっちゃいましたかねえ。
苦味、というか後味の悪さについてはどうでしたか?
できればお伺いしたかった。
>>ミミズ大王様
そうですね・・・。砂糖というよりは、飴に近いはちみつのようなシロップになってしまいました。
後味は、少しえぐみが残っていて普通の砂糖やシロップに比べるとおいしいとは言えなかったです。
ホットケーキと一緒に食べたのでおいしく食べられましたが。癖がありました。
「あく」をとりましたが、取りきれていなかったのかもしれません。
てんさい糖(ビート大根の砂糖)を作っている会社では、炭酸ガスと石灰を使って糖液から不純物を取り除いています。
おいしく作るにはそういったことも必要になるのかもしれません。
温度や方法などに問題があったのかもしれません。
私の場合は上手くいきませんでしたが、レシピを色々試されおいしいモノができることを願っています。