農業をやるとなると、覚えないといけないことが色々あります。
その中でも土地の広さである「面積」については必ず必要になる事柄です。
農業ではよく「反(たん)当たりの収入はどのくらいになる」とか、「ここの畑は1ヘクタールだよ」とか、普通の生活の中では使わないような単位が飛び出してきます。
そこで今回は、「面積の単位」についてまとめてみました。
単位の種類
通常使われる単位→畳(じょう)・坪(つぼ)・平米(へいべい)
農業で使われる単位→a(アール)・ha(ヘクタール)・歩(ぶ)・反(たん)・町(ちょう)
通常使われる単位
畳(じょう)とは?
畳み1枚分、あるいはその広さのことです。
公正取引規約によると、1畳あたり1.62㎡以上です。
しかし、調べてみると畳みの大きさは地域や場所によって違うそうです。
そのため、公正に1.62㎡以上に定めていますが、
京間(西日本エリア) | 1.82m2 |
中京間(東海エリア) | 1.65m2 |
江戸間(東日本エリア) | 1.54m2 |
団地間(エリアに関係なく多くの団地で採用) | 1.44m2 |
と、こんなにも違いがあります。知らなかったです!
京間と団地間では2割程度の違いがあるので注意が必要です。
物件探しのときなどは、単に何畳かだけではなく、1畳がどのくらいの大きさか調べた方が良いですね。
坪(つぼ)とは?
1坪は3.31㎡です。
畳み約2畳の大きさです。
平米(へいべい)とは?
平方メートルのことです。(㎡)
1平米=1㎡になります。
農業で使われる単位
a(アール)、ha(ヘクタール)とは?
1a(アール)・・・1辺の長さが10mの正方形の面積 =10m×10m=100㎡
1ha(ヘクタール)・・・1辺の長さが100mの正方形の面積 =100m×100m=10000㎡=100a
つまり、1aの100倍が1haになります。
歩(ぶ)とは?
一歩は約3.3㎡で、面積としては1坪(畳二畳分)と同じです。1歩≒1坪(2畳)
しかし、この単位としては現在はあまり使われていません。年齢が高い方がたまに使うぐらいです。
畝(せ)とは?
1畝は約100㎡です。つまり、1畝=1a(100㎡)ともいえます。
約100㎡(1畝)÷3.31㎡(1坪の面積)=30.21になるので、1畝は30坪と同じと言えます。
反(たん)とは?
1反は約1,000㎡です。
実際は31.5m×31.5mを表すため、正確には992.25㎡とされています。
また、1000㎡(1反)÷100㎡(1aの面積)=10aとなるので、約10aと同じ面積です。
水田とかを表すときなどによく使います。また、農業をやっていない人も近くの田んぼからイメージしやすいと思います。
昔は、お米が1石(大人1人分の年間消費量)分収穫できる面積を「反」としていたそうです。
町(ちょう)とは?
一町は約10,000㎡です。
10,000㎡=100m×100m なので、1haとも言えます。
1反は約1000㎡なので、1000㎡(1反)×10反=10,000㎡(1町)になり、10反と同じと言えます。
広大な面積がある北海道ではよく使われていましたが、本州では「町(ちょう)」より「ha(ヘクタール)」の方を使っていると感じました。
面積のまとめ
色々書きましたが,こんがらがってきたと思います。
分かりやすい表を見つけたので、これを見たら整理できると思います。
出典:1ヘクタール・1反・1坪はどれくらいの広さ?簡単な面積の覚え方を解説 田舎センセイによる田舎暮らしでの悩み解決情報サイト
また、参考にしたサイトのリンクも張っておくのであわせて見てみて下さい。
・一歩・一畝・一反・一町の面積が知りたい! アイディホームの知恵袋
・一歩・一畝・一反・一町の面積【知っておきたい農業単位】 ミトミネ農場
・1ヘクタール・1反・1坪はどれくらいの広さ?簡単な面積の覚え方を解説 田舎センセイによる田舎暮らしでの悩み解決情報サイト
実際の農家の土地面積はどのくらいか?
農地法第3条の下限面積
農地を耕作目的で売買、贈与、貸借等(権利の設定又は移転)をする場合、農地法第3条の許可条件を全て満たす必要がありますが、その1つに、「農地の権利取得後の経営面積が原則として都府県では50アール、北海道では2ヘクタール以上になること」という規定(農地法第3条第2項第5号)があります。
引用:下限面積(別段の面積)設定状況 長野県庁
これは、零細規模の経営体が発生するのを抑制し、効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対して農地の利用を集積させようという趣旨から認められた制限です。
50aというと、1aの50倍なので「5000㎡」です。だいたい、縦横が70.7m×70.7mの面積です。
しかし、ハードルが高いため新規就農者が入って来づらいことや山間部では利用できる土地が限られていることなどから、下限面積制限が緩和されました。
地域によって差があるので、気になっている地域があったら調べてみたください。
ちなみに下のサイトは長野県の下限面積制限です。だいぶ緩和されています。
・下限面積(別段の面積)設定状況 長野県庁
実際の農家の土地面積
農業経営体は年々減少しています。
しかし、農業経営が集積されてきたことで、年々一経営体当たりの面積が増加しています。
下のグラフは、経営耕地面積規模別の農業経営体数です。
出典データ:農林業センサス 農林水産省
グラフを見ると、5年前に比べて北海道では 100ha以上層で、都府県では5ha 以上層で農業経営体数が増加しています。
大規模化が進んでいることが見て分かります。
一経営体当たり経営耕地面積(農業経営体) 単位:ha
引用:農地に関する統計 農林水産省
一経営体当たりの経営耕地面積の平均は、北海道を除いた都府県で2.15ha、北海道では28.91haになります。
まとめ
以上、農業で使われる単位についてと、実際の農業経営体の耕地面積についてでした。
単位についてまとめてみたことで理解できました。
また、農業の大規模化がこんなに進んでいるのかと知り驚きました。
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