「さあ、もう無理だ!辞めよう。」ある日、それまで悩んでいたのが嘘のように
“きっぱり”と決断することができた。
そうして、私は新卒で入った会社を1年半で辞めた。
簡単ではあるが、私が会社を辞めるに至った理由をまとめてみる。
まず、会社の情報をまとめると、
・地方にある約100人規模のお菓子会社
・メーカーと卸の両方の顔があった
業務情報をまとめると、
・通信販売事業部で、お客さんに電話やWebサイトを通して商品を販売していた。
・通信販売に関すること全てが仕事(商品の注文の受注~梱包してヤマトでの商品の発送まで)
・また、Webサイトの画像編集やキャンペーンなどの考案、入金処理など多岐にわたった。
辞めるに至った3つの理由
1、お客さんを有難いと思えなくなったから。
本来ならこんな田舎のお菓子会社に電話注文してくれるなんてすごいことだし、嬉しいことであるはずなのに、
日々の仕事が忙しく、「また、電話が来た・・・。」と、思ってしまっていた。
人によっては「そんなこと・・・。」と、思うかもしれないが、私はそんな自分が嫌だった。
例え顔が見えない相手であっても、こんな気持ちで接したくないし、
せっかく商品を買って頂くのに大変申し訳ない思いでいっぱいだった。
たとえ、多くのお客さんに買ってもらえなくともほんの数人の人でいいのでもっとお客さんを大切にしたいと思った。
私は、ここで働き続ける限り、忙しさのあまりお客さんを大切にできないと感じたから。
2、上司はGoogle先生だった
新卒で配属された通信販売事業部は直属の上司はいなかった。
企画の承認などを取るときの形式的な上司は通信販売に関しての仕事はほとんど知らなかった。
そのため、サイトの画像を少しいじるにしてもやり方を調べる所から始まった。
ネット通販ではクレジット決済などもあったため、その引き落とし処理なども最初は調べながらすすめた。
上司に聞いても「知らない。」と、いう答えが返ってくるので、自分で検索したり、電話で問い合わせをするしかなかった。
これでは、自分のHPを作っているのと変わらないのではないか?
Googleで調べるなら、会社に来なくても家で出来るのではないか?など感じていた。
また、同時に自分の中でジレンマがあった。
「私はこんなHPにするため、こういう画像を作りたいけど、現状自分ではここまでしかできない。
自分から見ても全然イケてないけど、今の自分の知識や技術ではここまでしか作ることができない。
私が調べて一日かけて作ったモノも、やり方を教えてもらったり、知識を知っていたら一瞬で出来るだろうな。」と。
事務職の人は伝票を数えるのが早いし、営業の人はモノを売るトーク力など身につく。
しかし、私は中途半端でWebについてもかすり程度で、商品を生み出すことも出来ない。
自分がここで身に着けたものもちっぽけなモノで、外の世界に出たらゼロに等しいだろう、
もし、会社がつぶれたとき、自分は何を売りにすればいいのだろうか?
それなら、もっと学べる環境にいきたい。そう思った。
3、自分の性格が悪くなっていくと思ったから。
仕事が忙しくなり、心に余裕がなくなり、自分が周りに対して優しくできなくなった。
忙しさのあまり、周りから声をかけられても素っ気ない対応しか取れなく、
そのときはあまり感じないが後々自己嫌悪に陥った。
会社の人の中には私を気にかけてくれ、「手伝おうか?」なども言ってもらったが、私は素直に受け止められなかった。
自分は昼休みもろくに取らずに働いているのに、この人たちは楽しく話している。
それを横目で見ながら、イライラが募り、鏡は見ていないが自分の顔が怖くなっているのが分かった。
仕事がつまらないとかではないが、このままここで働き続けると、自分の性格がどんどん悪くなる。
笑顔で楽しいと働くこともできなくなり、人間としての魅力がなくなる。
輝いていない自分。こんなんではダメだ。そう思った。
この他にも色々と理由はありますが、これが主な理由です。
そして、会社を辞めようと思って、さあどうする?と、考えたときに「農業をする」という答えに至りました。
詳しくは、過去の記事 農業を始めたいと思ったわけ。 を見てください。
働いて良かったこと
1、幅広い仕事ができた。
会社が幅広い仕事をやっていたため、短い間ではあったが商品の製造~営業まで色々と経験できた。
また、私の部署(通信販売事業部)は直属の上司がいないため、部長クラスの会議にも参加することができた。
商品会議などはとても勉強になった。
さらに、自分が今月はこの企画をやりたいと言い、企画書を作り採算が取れる見込みであったら、
Goサインが出て始めることができた。
実際に企画を立て、1ヶ月で100人のお客さんから注文が来た。(ただし、その1ヵ月はとてつもなくしんどかったが。)
2、今の自分の状況をつくった。
今、このように「農業」を始めて、同時にWebも行えているのは、前職のおかげである。
もし、業務がそんなに大変でなく、なんとなく行えていたら
「まあ、いいか。」と、思いおそらく働き続けていただろう。
「働く」ということを真剣に考えられたのも、大変なことや自分の思いと違うことに遭遇したからである。
また、Webについても以前は自分でただ見るだけだったのに、
発信しようと思ったのは前職で少しやっていたおかげであろう。
辞めて感じたこと
1、自分の代わりはいくらでもいる
働いていたとき、変に自分で責任を背負っていた。
「私が辞めたら代わりの人がいない、仕事に穴が開く。簡単には辞められない」と。
しかし、辞めて分かった。
自分の代わりはいくらでもいるのだと。
一見辛いことかもしれないが、私にとってはホッとできることだった。
実際に辞めると言ったあとは、代わりがいないので、別の部署の人を移動させることになったり、
引継ぎの資料を作ったりと色々と大変ではあったが、引き継いでしばらくすると自分がいなくてもどうにかなっていた。
だから、私みたいに変に責任を背負っている人は知ってほしい。
会社は自分がいなくてもどうにか回っていく。
変に会社のため、と思うのではなく、もっと自分の身体などを大事にして欲しい。
会社に自分の人生をかけるのはおかしいのだから。
2、仕事は世の中にいくらでもある
「自分がやりたい仕事」と、いうと目に見える仕事しか見えないかもしれない。
しかし、世の中には単に目に見えている仕事の他にも数えきれないほどの仕事が存在する。
だから、自分の身を犠牲にしてまでやる必要はないと思う。
人によってはそうまでして守らなきゃいけないモノがあるのかもしれないが、
探せば別の道は存在していると私は思う。
「働く」に関しても「働く」ことを人生の重きにおくか、
「自分の時間」に重きをおくのかなど、「働く」ことをどう考えているかでも変わると思う。
私は、自分の思いと働き方にずれがあったので転職した。
まとめ
以上、新卒で入った会社を辞めた話でした。
新社会人はもちろん、働いている人にとって1つの例として読んでいただければ嬉しいです。
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