農家への道のり

北海道生産100%!初めてのビートの収穫

11月に入り、雪がチラチラと降るようになりました。
山上産業さんでは、玉ねぎやジャガイモの収穫は終わりましたが、まだ収穫していない作物があります。
それは、「ビート」という作物です。
今回は、このビートの収穫についてまとめてみました。

ビートについて


ビートとは、砂糖の原料になる植物で、「甜菜」(てんさい)とも言います。

砂糖といえば、「さとうキビ」を思い浮かべますが、フランス、ドイツなどのヨーロッパでは、砂糖といえば甜菜糖のことをさします。
あまり知られていませんが、全世界の砂糖消費量の約30パーセント、日本では約25パーセントが、甜菜から作られた砂糖で占められています。

日本甜菜製糖株式会社 https://www.nitten.co.jp/whats.html

ちなみに、日本での生産は北海道が100%を占めています。

北海道では、まだ雪の多い初春に種を蒔き、苗を育て、雪解けを待って畑に移植、
短い夏を経て成長し、収穫の秋を迎えます。

分かりやすいよう砂糖大根と説明することもありますが、どちらかというと外見はカブに似ています。
この根の部分に蓄えられている糖分を取り出して、砂糖を作ります。
見た目は大根やカブのようですが、分類上はほうれん草と同じヒユ科に属します。

日本甜菜製糖株式会社 https://www.nitten.co.jp/whats.html

道具

鉈(なた)です。
ビート専用の鉈(なた)を使います。
普通の鉈(なた)でも危険ですが、さらにビートを刺すための突起物があり、危険な道具です。
他人はもちろん、自分自身も気をつけないと怪我をします。

やり方


まず、機械を使って、ビートを収穫していきます。

動画で見てみると、分かりやすいのでぜひ見てみて下さい!
ビートが収穫される様子が見れます。
ビートが観覧車に乗っていくようにくるくると収穫されます。見ていておもしろいです!


引用:ニチノ―グループ公式チャンネル

機械で収穫をした後に、上手く収穫出来なかったビートを手作業で収穫していきます。
また、機械が入る前にも畑の端は機械が回れないため「端掘り」をします。

詳しい収穫方法


収穫前に雪が降ってしまったので、雪から掘り起こす部分もありました。
ビート自体は寒さに強いため、無事でした。

①鉈のとんがっている所にビートを刺す。
葉の部分ではなく、実の白い部分。

②突き刺して、手前に持ち上げる。
すると、土からビートが抜ける。片手で掘り出せる。

③今度は、左手(利き手じゃない方の手)で実(白い部分)を持ち、
鉈(なた)の刃の部分で葉を切り落とす。

たくさん収穫できました。
収穫した後は、業者が持っていき加工され砂糖になります。
加工するため、実に突き刺して収穫しても問題ないようです。

詳しい砂糖の作られ方は、こちらを見てみて下さい。
砂糖になるまでは、不純物をろ過して、濃縮して、結晶化したりと様々な工程で作られるようです。

北海道糖業株式会社 http://www.hokutou.co.jp/enjoy/make.htm

まとめ

以上、ビートの収穫についてでした。
ビート自体、生で見たことがなく、収穫も初体験でした。
この大根みたいのが「砂糖」になるんだなあと、と不思議な気持ちでした。
生産は100%北海道のため、他では経験できないので貴重な経験になりました。

関連記事

  1. 農家への道のり

    農業を始めて1年後の5つの体の変化。

    農業を始めて1年がたちました。そこで、今回は農業を始めて1年後に体…

  2. 農家への道のり

    ほうれん草の収穫について

    約2か月前にほうれん草をハウスに定植しました。ハウスの中ですが、冬…

  3. 農家への道のり

    北海道での8か月の農業生活を終えて。

    農業の本場を見るため、北海道に今年の5月にやって来ました。初めて北…

  4. 農家への道のり

    信州の冬には欠かせない!野沢菜の収穫について

    野沢菜と言ったら、長野県ではとてもメジャーで欠かすことのできない野菜…

  5. 農家への道のり

    真っ赤なリンゴの秘密!りんご玉回し

    スーパーでも目を惹く赤い色のりんご。みなさんは、りんごがどうしてま…

  6. 農家への道のり

    まるで筋トレ⁉肥料撒きについて

    人間に栄養が必要なように作物にも栄養が必要です。 肥料は、途中で与え…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

PAGE TOP